京の夏の風物詩
コンコンチキチン、コンチキチン、コンコンチキチン、コンチキチン…祇園囃子は、京都に夏の到来を告げる音色です。
山鉾巡行を山場とする京都の祇園祭は、大阪の天神祭、東京の神田祭と並んで日本の三大祭と言われます。
古くは祇園御霊会(ぎおんごりょうえ)と呼ばれ、東山区祇園に位置する八坂神社の例大祭です。
その発祥は1100年前に遡ります。貞観11年(869)、疫病が流行した際、疫病退散を祈願したのが始まりです。
当時、疫病は怨霊や疫神のしわざとされていました。神を祭り、その勘気を鎮めることによって悪疫から逃れられると考えられていたのです。「これは祇園牛頭天王の祟りである」として、当時の国の数−66ヶ国にちなんだ66本の鉾を神泉苑に立て、神を祭り、さらに神輿を送って災厄の除去を祈りました。
そして、天禄元年(970)に「毎年の儀」となって以来、千年余にわたって、各山鉾町の町衆によって受け継がれてきています。
|