■星たちが出会う祭
〜なぜ梅雨時に星の祭?〜
七夕には、天の川を隔てた二つの星(織女=こと座のヴェカ、牽牛=わし座のアルタイル)が1年に一度巡り会うといわれます。しかし、実際にはこの時期はこれらの星の観察にはあまり向いていません。新暦7月7日は、ちょうど梅雨の時期にあたり、雨に降られて星が観察できないこともしばしば。また、この時期にはまだ2つの星は東の空の下の方で輝いており、観察は難しいのです。
では、なぜこの時期に七夕の節句を行うようになったのでしょうか。
今では梅雨時期にあたる7月7日は、旧暦では現在の8月中旬から9月上旬にあたり、梅雨もあけ、天気は安定してくる時期なのです。また、旧暦は月齢によって暦を作るため、7日は必ず月齢7日(上弦の月=半月)頃で、あまり月明かりに邪魔されずよく星が観察できました。
旧暦7月7日をそのまま新暦に当てはめたため、織姫と牽牛にとっては1年に1度の逢瀬もままならなくなってしまったというわけです。
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